今日もパリの片隅で。。。

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10ユーロでオペラ・コンサートをみられる幸せ

 先日、モンテーニュ通りを通りかかった際、THEATRE DES CHAMPS-ELYSEESシャンゼリゼ劇場)の前を通りかかったので、スケジュールを見てみたら、なんと「蝶々夫人」のオペラコンサートが!!

 オペラコンサートなので別に舞台がしっかり見えなくてもいいから、安い席でとにかく行きたい!!公演当日、窓口にいってみたら10ユーロのCAT5の席のチケットが残っていたので、行ってきました。

 シャンゼリゼ劇場といえば、私が好きなモーリス・ドニの天井画でも有名で、建物もアール・デコ様式の最初期のものと劇場自体にもとても価値があるので、ガルニエ宮同様、一度中に入ってみたかったのです。

 コンサートの方は、蝶々夫人役のErmonela Jahoさんが本当に素晴らしかった!!あの細い身体のどこからあんな声が出るんだろう。。。しかも、とても綺麗!!イタリア語上映、フランス語字幕なので、当然理解できる訳もありませんでしたが(笑)、あらすじは知ってるからなんとなくわかるので、それでいいんですよね。カーテンコールも6回ぐらいあり、すごい盛り上がり。こんな盛り上がりを経験するのなんて、勘三郎丈の舞台を観ていた以来だなぁ。
 席も本来であれば、立ってみないと舞台が見えない席ではあったのですが、前に誰もいなかったので、隣にいたマダムと二人で前の席に移り、終始座って観ることができたのでラッキーでした(笑)

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 そして、建物もとても素敵!!やっぱりドニの絵って温かみがあって好き。まるで天井画が劇場自体を優しく包んでいるような感じ。ずっとこの劇場の変遷を見守ってきたんだろうな。ガルニエ宮とはまた違った豪華さ。こういう雰囲気の中で観ることができるって日本ではあまり経験できない、とても贅沢なことですね。

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 驚いたのが、プログラムが無料でもらえるということ!!ちなみにガルニエ宮は1部10ユーロでした。無料とはいえ、ストーリーのあらすじやキャストの紹介など網羅されており、十分な内容でした。フランス語とはいえ、これはうれしいですね。劇場によっても色々違いがあるんだなぁ、と思いました。年間スケジュールもあったので、これもしっかりいただいてきちゃいました(笑)

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 今回の公演では一番安いのが5ユーロ、その次が私が購入した10ユーロという料金でしたが(公演ごとに料金設定に変動はありますが、たいてい5ユーロ。)、舞台が見えづらいと言え、この料金でフルの公演が見られるというのは、さすが芸術の国!!映画を見るより安い(^_^;) やっぱりあの空気感とか直接劇場にいないと味わえないから、この料金でそれが体験できるのはとてもいいなぁと思います。
 日本だと劇場に足を運ぶということについて敷居が高いですが、確かにCAT1からCAT2くらいのお客さんは着飾った方々だったものの、その他はラフな格好の方や若い人、常連さんと思しき人も多く、とにかく幅広い方々が思い思いに楽しんでいたのが印象的でした。芸術が人々の生活にとって身近なものだってことを肌で実感。

 旅行にきてちょっと時間があったなら、当日劇場に行ってみて、安いチケットで観劇というのもならではの体験でいいですね。

 

<11/20のパリ>
●天気:曇り
●気温:最低2度、最高10度
●服装:コットンのカットソー、トレンチコート
     デニム
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